「好き」の突き詰め方。 ---みうらじゅん「ない仕事」の作り方---
カフェの投稿をする傍ら、
読んでいった本の感想をレビューしていこうと思います。
今回は、みうらじゅんさんの「ない仕事」の作り方です。
会社員あるあるかもしれませんが、
自分らしく働くことってなんなのか、
私は日頃とりとめなく考えてたりします (そんなの私だけかもしれませんが)
その漠然としたテーマに
新しい働き方を提唱してくれるのではないかと
キャッチーなタイトルに見事に書店で惹かれて買いました。
最近の私は自由に働く人に憧れているようです。
もちろん本は答えが書いてあるわけじゃありません。
が、その人がどうやって、望む生き方を手にしたのか?という
ヒントが沢山隠されているし、
本に書いてあることを受けて、
自分との対話になるので、私は結構読書がすきです。
みうらじゅんさんといえば、
「マイブーム」や「ゆるキャラ」などを流行らせた方で、
漫画家・イラストレーター・エッセイスト・ミュージシャンなどとして
幅広くご活躍されています。
自分が本当に好きになったもの="マイブーム"を
広げるために行っている戦略を、みうらさんは"1人電通"と
呼んでいるそうですが、
本書はそのみうらさんの
「マイブーム」を「1人電通」によって広めたその手法(仕事術)
を紹介しています。(まえがきより)
今回は、「好き」を仕事にするヒントとして
みうらさんのエピソードで印象的だったものをまとめます。
・自分を洗脳する
▶︎好きなことって簡単にいうけど、
そもそも「好きなこと」を探すこと自体が難しくなっている世の中で、
それで食っていくとなると、ハードルが高そうな気がします。
そんな中で、一体自分の「すきなこと」ってなんなん。。。
っていう終わりの見えない自分探しループに陥ってしまう人も多い気がします。
でも、見事にその逆をいくみうらさんの
「自分を洗脳する」という考え。
自分が絶対にいいと思っていないと、誰にも伝わらない。から、
たとえはじめは好きでなくても、自分に好きだと思い込ませる。
のが大事だそうです。
みうらさんは、
デングとゴムヘビのグッズを必死に集めていた頃があったらしいのですが、
それは、第一印象が悪く人に嫌がられるものを、
どうやったら好きになれるかと自分を洗脳していく。
作業の一貫だったそうです。
そう思ったら、自分探しってすごく時間を浪費しているなァというか、
むしろそう考えている間に、
自分が気になるものを突き詰めるという時間に
変えていった方が得なのでは?と思いました。
・自分の過去からヒントを見つけ、「好き」を突き詰めていくこと。
▶︎よく自分の過去を見つめることが大事と言われるけど、
思い出しただけでは、懐かしい!で終わってしまいます。
肝心なのは、自分の好きや趣味も、
「そのまま」では何も生み出すことはできない。ということ。
みうらさんは、チャールズブロンソンが好きな気持ちから、
なぜ好きなのか?を考えたそうです。
ブロンソンの人生を調べて浮かび上がった「男気」に憧れたことに
気付いたみうらさんは、ブロンソンのように男気たっぷりに
なりきった「ブロンソンならこう言うね。」
という人生相談コーナーを生み出しました。
なぜ好きなのか。そこを突き詰めて考えていった時に、
誰も手をつけていないジャンルが浮かび上がってくるのです。(みうらじゅん)
好きなことを形にして、
仕事にしている人って
なぜ好きなのか?どこが好きなのか?
を考えることに長けている気がします。
私はライフスタイルプロデューサーの村上萌さんの働き方に
憧れているのですが、萌さんも、
「自分が気がつけば人よりも時間を使ってしまっていること、
自分なりに意見を持っていること、そういうことを掘り下げて、
何がどう楽しいのか言語化してみる。」
と言っていました。
過去に好きだったことを思い出して、
なにが好きだったのか?を掘り起こしてみる。
そこに意外と仕事に繋がることがあるのかもしれませんね。
---まとめ---
好きなことっていうと、
自分よりそのことを何倍もの熱量で好きな人がいると尻込みしてしまう。
少なくとも、私はそうでした。部活やサークルで、この人を前にして、
自分はこのことを好きと言っていいんだろうか。。。
この人の方が自分より向いているし、実績もあるし。。。
そういうふわふわとした好きじゃダメなんだろうな〜って。
仕事にしようと思うと、確かにふわっとした好きじゃダメだし、
突き詰めることは必要だと思います。
でも、「好き」のなり方・突き詰め方は、
人と比べなくてもいいし、多様性があっていいと思うんです。
それこそ、あんまり好きじゃなくても好きになってみるっていう
みうらさんのような強行突破、
はたまた萌さんが言うような、
人よりこだわりがある、という意識。
最初は小さな「好き」という感覚でいい。
でもそれを人に広めなければ、仕事にはならない。
だから、自分がそれを好きになった理由を突き詰めて、
どうやってその好きに自分なりの色やストーリーを織り交ぜて、
世間に広めていくのか。
を考えることが大事で、
それが自分自身をプロデュースして
「好き」を世の中に広めて、
仕事にしている人の共通点ではないかと感じました。